2010.11.28

NHKの英語講座も名前はすべて名-姓の順です

 NHKの英語の番組のうち、英語で名前を表示しているか、あるいはストリーミング放送内で自己紹介をしているものは以下の通りで、すべて名-姓の順になっています。
 ・ニュースで英会話
  川口淳一郎 Junichiro Kawaguchi
 ・Your Japanese Kitchen
  栗原はるみ Harumi Kurihara
 ・基礎英語2
  高本裕迅 Yujin Komoto(ストリーミングより)
 ・基礎英語3
  阿野幸一 Koichi Ano(ストリーミングより)
 ・ラジオ英会話
  遠山顕 Ken Toyama(ストリーミングより)
 ・入門ビジネス英語
  藤本ケイ Kei Fujimoto(ストリーミングより)

 中学の教科書で姓-名の順だと教えられた学生は、この現実をどう思うでしょうか。きっと混乱してどちらが正しいのか親に聞くでしょう。親は教科書に書いてあることが正しいと思うでしょうから、答えられないでしょう。結局混乱は収まらないことになるでしょう。

 何を信じていいかわからなくなると勉強の意欲は減退します。教科書はためになるから、役に立つからということで我慢して勉強しているのに、その内容が本当かどうかわからないとなれば、勉強する意味がわからなくなります。子供が本当にかわいそうです。

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2010.09.05

「姓・名」の順での英語表記に反対します4

 ヨーロッパにあるハンガリーでも「姓・名」の順だとよく言われますが、Wikipediaの『ハンガリー人の姓名』には、こうあります。

『ハンガリーの姓名は本来、日本人と同じく「姓・名」の順である。しかし国外では他のヨーロッパ諸国のように「名・姓」と称することが多く、日本でもこの順で表記される場合が多い。』

 中国系の人たちは英語名を使い、ハンガリーの人たちは日本と同じく「名・姓」を使っています。この状況でなぜ日本人がいま、「姓・名」に変えなければならないのか、さっぱりわかりません。


 文科省の審議員の中には、日本の文化を守らなければならないという、強い思いがあると思います。それはわかりますが、まずは現実がどうなっているかを調べて、実際に海外で英語を使っている人の意見を聞くべきです。

 現状を調査し、変更する場合のメリット・デメリットを示し、多くの人の意見を聞き、合意を得てから段階的に導入するといったプロセスが最低でも必要です。

 文科省はその最初のステップである現状調査すら行わず、強引に教科書まで変えてしまいました。これで、中学生の子供がいる親がこの問題に気付きはじめています。

 文科省はゆとり教育の失敗という前科があります。次の失敗はこれでしょう。

 これをきっかけとして、文科省が今までどれだけ間違った英語を教えてきたのか、いまの学校英語教育がどれだけ歪んでいるのかという議論が高まることになれば、災い転じて福となすとなるのかもしれませんが。

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2010.08.29

「姓・名」の順での英語表記に反対します3

 こんな記事がありました。
 中国人の英語名について考える(サーチナ)

 外国人とのやりとりがある中国人は、たいてい英語名を持っています。中国人なのになぜDianaなんていうのか、という疑問が中国人の間にあるようです。でもその理由は単純で、実際に外国人と付き合ってみると、大変便利であり、必要だからです。


『 現在某企業で働いているのですが、外国人とやり取りする中国人全てが英語名(クリスチャンネーム)を持っているようです。(少なくとも私の周りでは)私も始めは違和感を覚えたのですが、実際の業務上において中国名を言われてもなかなか覚えられず、英語名があると非常に覚えるのに便利と感じてしまっています。』

『 中国人も日本人同様、姓名の順です。するとたとえば毛沢東とか周恩来の場合、沢東毛、恩来周ということになります。しかし日本人は鹿鳴館以来馴らされているので名前をひっくり返すことに抵抗感が少ないのですが、中国人はそうではありません。ましてや中国人にとって、たとえ略称であろうと、直接名前を呼ばれるのは伝統上、習慣上、論外のことです。※中国人にとって直接名前を呼んでもいいのは、親・兄姉、目上の親戚、恩師、幼なじみの友人くらい。』


 日本人は姓・名をひっくり返し、直接名前を呼んでもらうやり方で英語に対処しました。

 姓・名をひっくり返さず、"I'm Suzuki Ichiro."と言うなら、ファーストネームが姓、ラストネームが名前になり、子供からもフレンドリーに"Hi, Suzuki"と呼ばれることになります。これを防ぐには、ラストネームのIchiroが実はファーストネームであって、Ichiroと呼んでほしいなどと説明が必要になり、会話の最初からわかりにくく不自然な雰囲気になってしまいます。

 あるいは、中国方式を採用し、日本人も英語名を持てば、それはそれでわかりやすくはなります。

 しかし逆に、日本人が多数派に合わせる形で、日本語でも普段からフレンドリーに名前で呼ぶように変えていく、という考え方もあると思います。

 今後、オフィスで「名前+さん」で呼ぶ運動を展開すればいいと思います。それが定着したら、次は「さん」を外していきます。そうすれば、英語を社内公用語にしても何の違和感もないし、根拠のない英語名で呼ぶ必要もありません。

 日本の社会が変わるようにしたほうが、これからのグローバルな時代に柔軟に対応していけると思います。もっと未来を基準にした発想をするべきなのに、伝統とか、習慣とか、自分の好き嫌いで判断し、未来に生きる子供たち、世界で活躍する日本人たちのことを考えないというのは、大変残念なことです。

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2010.08.08

「姓・名」の順での英語表記に反対します2

 ベトナム、シンガポールでも姓・名の順に書かれるとの情報をコメントでいただいたので、確かめてみました。

 シンガポールの閣僚一覧のページによると、LEE Hsien Loong、GOH Chok Tongなど、半分以上は姓名の順です。大文字だけの部分が姓を示していると思われます。

 しかし、George Yong-Boon YEO、Tharman SHANMUGARATNAM、Vivian BALAKRISHNANといった、名が先の人もいます。

 さらに、Raymond LIM Siang Keatという、中国名の前に英語名を付けている人や、K Shanmugamのように、姓が一文字だけの人もいます。

 結局、中国系だから姓名の順にしている、ということだと思います。

 日本は、英語の文脈ではファーストネームを文字通り最初にもってくるようにしました。これでスムーズに自己紹介でき、自分の名前を覚えてもらえます。いままでこれでやってきたのに、いまさら何の国民的合意もなく、一部の審議会の結論だけで変えるというのはやはり無理があると思います。

 問題は文科省が子供たちに姓名の順で教え始めていることです。このままだと、今後はひとつの民族が、姓名派と名姓派の二つに分かれて名乗ることになるのでしょう。シンガポールのように、バラバラになるのだと思います。

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2009.06.13

なんと!姓名の順での英語表記は中央省庁で総務省だけだった

 各省庁の英語ページで、大臣の名前がどうなっているのか、調べてみました。

 内閣府 Taro ASO
 総務省 HATOYAMA Kunio(現在すでに空白)
 法務省 姓名なし?(検索しても発見できず)
 外務省 Hirofumi NAKASONE
 財務省 Kaoru Yosano
 文部科学省 姓名なし?(検索しても発見できず)
 厚生労働省 Yoichi Masuzoe (検索して発見)
 農林水産省 Shigeru ISHIBA
 経済産業省 Toshihiro Nikai
 国土交通省 Kazuyoshi KANEKO
 環境省 Tetsuo Saito
 防衛省 Yasukazu HAMADA
 国家公安委員会 英語ページなし

 驚いたことに、責任元の文科省のサイトでは、大臣の英文名がひとつもありませんでした。同様にないのが法務省です。姓名順は総務省だけで、それ以外は名姓順でした。

 2000年の答申から8年以上経過しています。それでもなお、ほとんどの省庁が名姓の順であり、一方で中学では姓名の順で教えているという現状を、文科省はどう説明するのでしょうか。

 これでは、文科省の、それも一部が、国民どころか政府内のコンセンサスもとらず、自分たちの管轄である教育から始めてしまえと、暴走しているようにみえます。

 文科省は2000年に犯した誤りを反省すべきです。それでも姓名が正しいというなら、まずは政府内でコンセンサスをとり、国民にも意見を聞くべきです。

 審議会に集まった、視野が狭く頭が固く、年配の委員の意見だけで大きな判断をすべきではありません。せっかく優秀な人たちが集まっているのですから、文科省の官僚は偉いひとたちの意見をうのみにせず、バランス感覚を持って欲しいものです。

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2009.05.30

「姓・名」の順での英語表記は文科省の歴史的な愚策である

 英語表記を姓・名の順に変える理由は、「日本語と同じ順序にしたいから」、「順序を逆転したのは、明治のころに欧米に媚びたためで、それがけしからんから」の2つに集約されると思います。

 いま変えても問題ないとする主な根拠としては、「中国や韓国では自国語と同じ順序にしているから」、「英語圏でも、電話帳や名簿では、姓が先に書かれており、姓名の順序でも受入れられるはずであるから」、「中華系が「姓・名」で表記する習慣を欧米人は理解しており、混乱がないから」があります。

 しかし、中国や韓国に合わせるなら、今度はその二国に媚びていることにならないでしょうか。電話帳や名簿だけなら、あまりに用途が限定されていないでしょうか。本当に世界中が中華系のみ「姓・名」の順だと理解しているのでしょうか。それに、見た目で中華系と必ず分かるのでしょうか。

 これだけの理由と検証で、いままで続いてきた習慣を変えようというのは、暴挙としか思えません。

 すでにある程度、Ichiro Suzuki のような「名・姓」の順が定着していると思います。「姓・名」に一理あるとしても、デファクトスタンダードというものがあります。さらに、日本人の中で「姓・名」と「名・姓」が混在することで、大きく混乱してしまいます。

 日本人は、自分の気持ち・信念を大切にする人たちと、それよりも合理性・利便性を重視する人たちの2種類に、大きく分かれていると思います。

 自分の気持ち・信念を大切にする人たちが要職を占めると、これほどまでに愚かな決定をし、混乱を引き起こすことがわかります。

 文科省は間違った決定を下し、それを学生に教えています。この愚策は、ゆとり教育にも匹敵する、取り返しのつかないものです。将来、厳しく批判されることになると思います。

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2009.05.12

「姓・名」の順での英語表記に反対します

 Googleを「姓名 英語 表記」で検索すると、Q&Aコミュニティサイトがでてきます。質問も回答も、みな「姓・名」を支持しています。両方の意見があってもよさそうなのに、非常に不自然な印象を受けます。Q&Aコミュニティサイトを使った、手の込んだ世論誘導なのかと思ってしまいます。

 「姓・名」の順に反対する意見がよくまとめられたページとして、姓名のローマ字表記 国語審議会の方針についてがあります。

 ・姓名の英語表記は、国語審議会が一方的に決めて押しつける
  ことではない。
 ・日本人が勝手に「姓-名」という順序で自己紹介しても、
  相手に勘違いされるだけである。
 ・自己流を押しつけるのは筋違いであり、粗暴な野蛮人扱いされるだけ。
 ・親切心を当てにするのは、虫が良すぎる。
 ・名前は他の人に使ってもらうためにあり、社会的なものである。
 ・したがって、名前は社会にとって受容可能なものでなくてはならない。

 さらに、現実的な問題についても指摘しています。

 ・各国ごとに「姓-名順」か、「名-姓順」かをすべて覚えるのは不可能。
 ・相手の国籍を判断することが不可能。
 ・二重国籍、無国籍の人はどうするのか?
 ・仮に"My name is Yamada Taro."とすれば、「Yamada」と
  ファーストネームのつもりで呼ばれる可能性が十分にある。
 ・歴史上の人物は「Natsume Soseki」とする方が好ましい。


 英語の教科書では、02年から、この順番が始まっているようです。また、朝日新聞などのメディアも「姓-名」順を支持しているようです。

 しかしビジネスの現場には、全く知らされていないのではないでしょうか。このように教えられた学生が、会社に入って英文名刺を作る時、いままで何を教わってきたのか知ることになります。

 これは近いうちに、多くの人を巻き込んだ論争になるかもしれません。

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2009.05.10

姓名の英語表記をどうすべきか

 「山田太郎」の英語表記を"Yamada Taro"とすべきなのか、"Taro Yamada"とすべきなのかという問題があります。子供が英語を習い始めたのですが、友達との情報交換の結果、どうも学校によって教え方が違うらしく、公立中学では"Yamada Taro"、私立中学や英会話教室では"Taro Yamada"で教えており、それぞれ、どちらも間違いではないと教えているようです。

 大人ならみな、"Taro Yamada"で教わってきているはずです。どういういきさつで順番がひっくりかえることになったのかを調べると、文部科学省の国語審議会が2000年12月8日に出した答申にたどり着きました。

国際社会に対応する日本語の在り方 三.国際化に伴うその他の日本語の問題 2 姓名のローマ字表記の問題

 ・姓名を逆転させる慣習は、明治の欧化主義の時代に定着したもの。
 ・近年、本来の形で表記すべきだとする意見が多く聞かれる。
 ・名刺等の表記を「姓-名」順にしている人なども見られる。
 ・「国語に関する世論調査」では「姓-名」という意見がやや多い。
 ・アジアの数か国と、ハンガリーで「姓-名」の形式が用いられている。
 ・国語審議会としては、多様性を生かすべきという立場から、
  「姓-名」が望ましいと考える。
 ・従来の慣習に基づく誤解を防ぐためには、姓をすべて大文字とする、
  姓と名の間にコンマを打つ、などの方法が考えられる。
 ・官公庁や報道機関での表記、学校教育における英語等の指導
  においても、「姓-名」の形式を希望する。

 なんだか、欧米に合わせるのは嫌で、中国に合わせるのが好きと言っているように読めます。中国韓国がやっているからといって、彼らに合わせる必要は全くないと思うのですが。

 明治の偉人が苦労して生み出したルールを、理念だけを根拠に、たいした検証もせずに簡単に否定しているようであり、大変残念なことです。

 いろいろな国の人がいる中で自己紹介をする場合、I am Yamada Taro.と言えば、普通はTaroがFamily Nameと思うでしょう。口頭だと大文字と小文字の区別はないし、コンマもつけられません。相手にこちらが日本人であることを理解してもらい、さらに日本人はFamily Nameが先にくる、という知識を期待することは非現実的です。

 審議会の提言だけなら問題はないのですが、これが中学の英語教育で正しいとされることは深刻な問題です。ほとんどの大人は、「名-姓」が合理的だと思うはずです。中国韓国がやっているからと、理念だけで非合理的なルールを強制するとなると、これまでビジネスで"Taro Yamada"を使ってきた親の世代を中心に、反発が大きくなります。

 もともと、ゆとり教育とか、高校の英語の授業は英語でやれとかで、文科省は信用も権威も急低下しています。文科省が提唱しているのなら、かなりの確率で誤りであるといえるでしょう。

 外務省のトップページは"Hirofumi NAKASONE"です。今後も安心して"Taro Yamada"を使い続けようと思います。

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