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2010.04.25

日本人に合った英語上達法は何か

 最近、よく英語上達法のブログ記事を目にします。日本の先行きに不安になった若者が、海外で働くほうが条件がよければそうしたいとか、あるいは海外に関係した会社、部門、職種、職場で働くほうが将来的に安心だ、と考えるようになってきたのかもしれません。

 最適な英語上達法は人によって違います。日本に住み、両親が日本語しか話さず、中学で英語を始めたという、大多数の日本人にとっての英語上達法は、だいたいの方向が定まってきているように思います。

 「英語上達完全マップ」というサイトがあります。おそらく、ここに書かれている方法が正しいと思います。音読、短い英作文、文法、多読、ボキャビル、リスニングと、やるべきことをやれば、程度の差はあっても少しずつ英語が上達していくことでしょう。


 今は英語学習法の情報があふれ、どれが正しいのかわからなくなっています。大多数の日本人にとっての間違った方法は、だいたい次の3つに分類できると思います。

1.赤ちゃんが母国語を学ぶような感覚でやればよいとするもの
 母国語へ訳し、文法を学ぶ勉強法は学習速度を遅くする(Business Media 誠)

 これはロゼッタストーンという、パソコンを使った学習ソフトの解説です。英語を母国語とした創業者が、ドイツに留学したときに思いついた方法で、「赤ちゃんが母国語を学ぶような感覚で外国語を学べるようなメソッド」というものです。大人がこの方法で上達することはないでしょうから、このソフトで上達することはないでしょう。

 いっぱい聞けていっぱい喋れば上達できるという方法も、同じく大多数の日本人には合いません。ネイティブから習えば上達するというのは神話です。


2.基礎レベルの英語教育を否定するもの
 日本の中高の英語教育がマイナスにしかならない件について

 最初から英語で読んで英語で考えろと言われても、初心者にはできません。読んだ英語が理解できないから、そのあとを英語で考えられません。考えられても英語で表現できません。本当に理解できているかもわかりません。着実に理解するためには、自由自在に使える日本語の助けが必要なのです。

 また、日常生活から離れた構文・単語が出てくるという点ですが、みんながわかっているような構文・単語をテストに出しても差がつかないので、ある程度まれに、しかも着実に出てくるものを出題するのはやむをえません。論文や契約書によく出てくる表現なら、覚えておいて損はないはずです。

 マイナスにしかならないというのは言いすぎで、これくらいはやっておいても時間の無駄にはならないと思います。


3.特殊な成功例を勧めるもの
 英語は度胸、度胸は自信(Business Media 誠)

 通じさせようとする気持ちが大事だとか、ブロークンイングリッシュでもいいから使えばけっこう通じるとか、通じた体験が自信につながるとか、たしかにその通りなのですが、できれば誤解のない正確な言い回しで、英語を使えることをめざすべきでしょう。

 「英語を話すしかない環境」に身を置くのは効果的ですが、誰にもできることではありません。まずは日本でできるだけレベルを上げてから、そういう環境に飛び込むほうがずっといいと思います。


 間違った学習法がはびこる理由は、その方法で確かに結果が出ているためです。

 しかし、そういう学習法を勧める人の育った環境は、典型的日本人のそれと大きく異なっていることがあります。英語に近い言語が母国語である人、幼いころから英語に慣れ親しんできた人、海外に長期間過ごした人です。こういう人たちは、環境の違いによる影響をあまり言わずに、自分の成功体験を語っています。環境の違いを見落とし、他人が成功したという事実だけをみて学習しても、自分の結果を出すことはできません。

 間違った学習法で時間を浪費することなく、自分に合った方法で、できるだけ若いうちに、目安としてのTOEICのハイスコアを出し、その後海外で実践してさらに飛躍させる、といった手順で地道に努力していけば、きっと多くの日本人が着実に英語力を伸ばしていくことができるでしょう。

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