« 郵政民営化「見直し」騒動にみる「見直し」の意味のずれ | トップページ | 今日2月22日は竹島の日です »

2009.02.16

「政府紙幣」をまじめに議論している救いようのない人たち

 思いつきの話題づくりかと思っていたら、バラ撒くお金が欲しい自民党の政治家だけでなく、新聞や大学教授までがまじめに導入を推進しています。赤字国債を発行して批判されたくないということなのでしょうが、こんなごまかしを堂々と主張する恥知らずの人たちが、こんなにいるという現状が情けないです。

 産経新聞はなんと社説で政府紙幣を推進しています。
 【主張】政府紙幣 悪循環からの脱出に期待

『 スティグリッツ・コロンビア大学教授ら米国のノーベル賞受賞学者数人が以前から学者生命を懸けて提唱してきた、極めてまじめな論議である。』
『 米国は量的緩和に踏み切った。ドルを無制限に発行し、金融危機の沈静化に努めている。対照的に日銀は円資金供給を制限、ドルとのバランスが崩れ円高デフレが激しい。』

 アメリカがドルを無制限に発行しているなんて、聞いたことがありません。日銀が過去にやっていた量的緩和をやらないのは、心理的効果以外に効果がないことがわかっているからです。すでに社債を購入するなど、対策は打っています。

 産経新聞は、社説だけでは効果がないとみて、元締め?の大学教授を引っ張りだしています。
 政府紙幣25兆円を発行せよ! 元財務官僚の高橋洋一東洋大教授が効用語る

『 実は政府紙幣は経済政策としてとっぴではない。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の持論でもあり、ノーベル賞を受賞した米経済学者スティグリッツ・米コロンビア大教授も2003年の来日時に提唱している。』

 つまり唯一のよりどころは、FRB議長とノーベル賞学者のお墨付きです。自分でもよくわからないのか、うまく説明できず、批判や矛盾にも答えられず、他人の権威にすがっているだけのようです。

 こういう金融の問題は、まず日銀総裁に聞くべきでしょう。白川総裁のコメントはロイターに出ています。
 白川日銀総裁記者会見の一問一答

『 政府紙幣の発行は~国債の市中発行と同じことなのか、あるいは通貨の信認を損なうほど大きな弊害を伴う無利息の永久国債の日銀による引き受けということと同じなのか、そのいずれかになるというふうに思う。』

 日銀に永久国債を引き受けさせることは考えにくいので、つまりこれは赤字国債と変わらないということです。

 ノーベル賞の学者がたくさんいるアメリカが、なぜこんなにぶざまな状況になったのかを、よく考えるべきです。ノーベル賞の学者の言っていることを信じるのでしょうか、あるいは、バブル後を経験した金融政策責任者を信じるのでしょうか。

 学者がこう言ったから正しいんだというのでは、ただの思考停止です。明らかに白川総裁の言うことが筋が通っています。

 もし25兆円が必要なら、その分だけ赤字国債を発行すべきです。そしてそれは、将来、必ず返さなければならないのです。こんなわかりきったことをごまかそうとする人がこれだけたくさんいる現状に、ただあきれるばかりです。

|

« 郵政民営化「見直し」騒動にみる「見直し」の意味のずれ | トップページ | 今日2月22日は竹島の日です »

コメント

赤字国債は国債に関係ない一生を終える庶民の日常に迷惑をかけるから公務員は政府紙幣と日銀紙幣で生活すべき…銀行マンや證券マンしかり、原因をつくった者が工夫するのだ。それでなくとも庶民の福利厚生が奪われ公務員はじめ複利攻勢で暮らすものが福利更正を果たしていない。この層は退職さえ免除されている

投稿: まだ国債にたよる気か ばかものめが! | 2009.04.06 23:06

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2104/44077554

この記事へのトラックバック一覧です: 「政府紙幣」をまじめに議論している救いようのない人たち:

« 郵政民営化「見直し」騒動にみる「見直し」の意味のずれ | トップページ | 今日2月22日は竹島の日です »