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2006.10.02

安倍首相が所信表明演説で国民との対話重視を強調

 安倍内閣は国民との対話を何よりも重視すると言っています。所信表明演説も早速、首相官邸ホームページに掲載されています。ビデオも政府インターネットテレビに掲載されています。
 第165回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説

 新聞社などがいろいろ解説していますが、フィルターがかかりすぎています。「カタカナが多い」などという解説は、原文をよむと、単なるいいがかりであることがわかります。

 「はじめに」では、すべての国民のために政治を行うことを明言しています。道路族や経団連や農協や医師会や労組などの特定団体のための政治は行わないということなのでしょう。これは期待したいと思います。

 「活力に満ちたオープンな経済社会の構築」では、あらゆる分野・地域・階層の経済成長戦略を述べています。これらは進行中なので、さらに強力に進めていただきたいです。

 「財政再建と行政改革の断行」では、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げることを目標とし、歳出改革によって増税を抑えることを示しています。
 定率減税が今年で終わり、住宅ローン減税も毎年縮小されており、ゼロ金利も解除されたところで先行きがあやしくなっています。アメリカや中国の経済が減速すれば、日本経済も失速してしまいそうです。この状況で消費税を上げる余裕はなく、歳出削減と国有財産の売却で精一杯でしょう。そのことを認識しているようなので、安倍内閣の経済政策も失敗することはないでしょう。

 「健全で安心できる社会の実現」では、年金、医療、介護、少子化、防犯など、国民の不安に対しての取り組みを説明しています。この中で、現段階でどうみても目標が達成できそうにもない京都議定書についての具体的な政策を示していません。もしかしたら、6%減の目標はあきらめたのかもしれません。

 「教育再生」では、教育の目的を、「志ある国民を育て、品格ある国家、社会をつくること」と定義しています。いまの社会に自分も参加し、やがて中心となって支えていける人間になるために、一生懸命に学ぶ、ということを理想とするのだと思います。
 社会に参加するための準備が教育であるのに、目標とする社会・国家を否定しているようでは、志など持てるはずがありません。日本という、世界的に見てかなり優れているはずの国をなんとか否定しようとする人たちが、特に教師の中にたくさんいます。これではまともに教育ができるはずがありません。安倍首相はその根本に切り込んでいくのだと思います。かなり難しいでしょうが、期待したいと思います。

 「主張する外交への転換」では、現在の外交を変えるのではなく、日米同盟の強化、官邸主導という、小泉内閣での流れをさらに強化することを意味しているようです。
 拉致問題については、「拉致被害者が全員生存しているとの前提に立って、すべての拉致被害者の生還を強く求めていきます。」としています。北朝鮮の全面降伏まで制裁を続けることを意味し、早期の国交正常化は絶望的といえるでしょう。
 新聞記事などでは集団的自衛権について大きく報道されていましたが、原文では「いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な例に即し、よく研究してまいります。」と、ほんの少ししか触れていません。

 「むすび」では、国民との直接対話の重視を強調しています。「ライブ・トーク官邸」を始めるとのことですが、各報道機関はこの部分を意図的に無視しているようです。
 また、日本からの情報発信の重要性をこれだけはっきり打ち出すのはこれまでなかったような気がします。おおいに期待したいと思います。
 憲法改正については、現行の憲法がもはや古臭いものになってしまったことを示唆していますが、大きな目標は示していません。これは残念です。それだけハードルが高いのかもしれません。

 マスコミが具体性に欠けると言うのはその通りだと思います。できれば、小泉内閣の郵政民営化のような目玉があればよかったのですが、それに相当するものはまだありません。まずは小泉改革を継承し、参院選で勝利したところで大目標を提示するのだと思います。それまでは着実な成果を期待したいと思います。

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