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2006年10月

2006.10.30

総務省は部落解放同盟の調査を全国の自治体に対して命令せよ

 TBSの報道特集で、病気を理由に5年間で8日しか出勤しなかった職員が、市から給料をもらいながら部落解放同盟の仕事や、家業の建設業の営業をやっていたというのを見ました。

 これは、奈良市が職員の監督責任を果たしていなかったという単純なことではありません。重要なのは、なぜ果たせなかったのかという真の原因を解明し、根本的な改善をすることです。

 そして、原因がわかったら水平展開が必要です。他にも同じような不正がないか調査し、もしあれば徹底的に改善すべきです。


 読売の関西発の記事には、この職員が部落解放同盟の役員だったことが影響していると市長が認めていると書かれています。

奈良市職員懲戒免、市長「圧力感じていた」(YOMIURI ON-LINE)

『市長は、職員が部落解放同盟奈良県連合会の役員だったことから、「(この職員の)圧力を感じた職員もおり、意識や対応に影響を与えた」として、11月に同和行政を見直す検討委員会を設置する考えを明らかにした。』

 つまり奈良のケースは、職員が部落解放同盟の役員であったがゆえに見逃されてきたというわけです。なぜ部落解放同盟の役員だと不正が見逃されるのでしょうか。さっぱり理解できません。

 奈良市は「同和行政を見直す検討委員会を設置する」と言っているので、それに期待したいと思います。

 総務省は全国の自治体に対して、同じようなことがないかどうか調査を命じるべきです。そして、奈良市の調査結果により、部落解放同盟の関係者だと不正が見逃される理由がわかった時点で、その対策を全国に展開すべきです。テレビでこれだけ報道されれば、動いて当然でしょう。期待したいと思います。

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2006.10.27

研修名目でのインチキ移民政策に反対します

 研修・技能実習の名目で、外国人労働力を一時的に安く使ってきた経済界が、経済産業省を使ってさらに長い間使おうと画策しています。
 外国人実習生、「再来日」解禁を検討 経産省が研究会(asahi.com)

 経済界による、外国人労働者の受け入れ拡大要求は相当強いものがあるようで、移民を「実習生」と言い換えて導入したうまみが忘れられないようです。

 世論はほぼ決まっています。女性、高齢者、若者など、日本人で職にありつけない人がたくさんいます。まず日本人をうまく使うことを考えるべきです。

 経営者が、安くてよく働く外国人を使いたい気持ちはわかりますが、どうせ彼らが年寄りになれば平気で首を切るのでしょう。こんなことを許してはいけません。

 移民が日本にとってプラスなのかは、大いに疑問があります。子供の教育問題についても、今後どれだけコストがかかってくるのかわかっていません。明らかなのは、トヨタ関連などの工場で、移民がかなりの戦力になっていることだけです。

『 不法雇用や低賃金労働が問題化していることから、受け入れ先の指導強化にも乗り出す。』
『 厚労省は最低賃金を大きく下回る時給で実習生を働かせるなどの悪質企業の罰則強化のため、研究会を発足させたばかりだ。』

 現状に問題があるなら、まず問題を解決してから次の手を打つべきです。改善できないのなら、研修制度そのものを廃止する方向で見直しするのが筋ではないでしょうか。

 経済界に言われたからといって、国民に隠れてコソコソと数万人程度の「実習生」の「再来日」を研究するという経産省は情けない省だと思います。

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2006.10.23

安倍内閣の経済政策は期待できそうです

 朝日・毎日・読売あたりを読んでいると、安倍内閣に関する記事は、アジア外交や核武装問題ばかりで、国民が最も関心をもっている経済政策の記事がほとんどないことがわかります。安倍内閣でいったい経済はどうなるのか、変わるのか変わらないのか知りたいところです。

 日経には、わかりやすい解説記事があります。
安倍晋三の経済「高成長派」布陣の賭け(9/27)(NIKKEI NET)

『経済財政政策ではイノベーション(技術革新)を合言葉に高めの成長率を目論み、消費税率引き上げを出来る限り先に延ばす「上げ潮政策派」一色の布陣を敷いた。』
『諮問会議の議長でもある安倍。司会役の大田に加え、諮問会議の常勤議員となる財務相、経済産業相、総務相、官房長官の4閣僚は見事に「高め成長」「上げ潮政策」を提唱する顔ぶれ一色でそろえた。』

 安倍首相は何もしない与謝野氏や、消費税増税の谷垣氏を外し、成長優先の人事を行うということで、方針が徹底しています。


 長谷川慶太郎の「動きを追う」にもわかりやすい解説があります。

『組閣人事の中で、とくに注目されるのは財務相だった。総裁選でライバルだった谷垣の後任に尾身幸次を起用した。~企業経営者の主張に深い理解があり、同じく個人投資家への支援重視の発想の持ち主である。』
『他の閣僚人事を見ても、発足当初の小泉政権の印象が回復したかに映る。5年の任期末、次第に発足当初の改革推進の清新さが失われた印象を受ける改造人事が、一転して改革一点張りの強い姿勢で貫かれている。』

 竹中路線の継承者とも言える大田氏を起用し、小泉内閣末期にあった、改革を進めるのか休むのか分からなかった雰囲気ががらりと変わったようです。


 ロイターの経済記事も、よく安倍内閣の経済政策を伝えています。
 政府税調会長に本間氏就任決定 増税色の石氏、再任せず

『財務省主税局は、今月5日に委員の任期が切れた石弘光・前会長の再任を推していたが、石氏は消費税増税の必要性を強く主張していただけに、安倍政権としては来夏の参院選後に消費税引き上げ論議を先送りする方針にそぐわないと判断したとみられる。』

 安倍首相は財務省の意向に反し、消費税増税による財政再建よりも経済成長を選択したことになります。


 すでに企業減税の話がでていますが、企業以外にも減税があるかもしれません。株の譲渡益課税、配当課税も10パーセントのまま続くかもしれません。住宅ローンの減税幅も大きくなるかもしれません。

 高成長をめざすためには、日銀に対して、低金利政策をできるだけ長く続けるようにけん制するでしょう。そうすると円安も続くはずです。

 来年はいよいよ景気が踊り場になって下がり始めるなんて言っているエコノミストがいますが、これだけ成長重視の緩和的な政策がとられることになれば、意外に順調な経済が続くのではないかと思います。安倍内閣の経済政策はかなり期待できそうです。

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2006.10.20

誰かが守ってくれるから核武装の議論をするなという日経

 日経が社説で「近隣諸国の疑心暗鬼を呼ぶ不見識な内容」と中川氏の発言を批判しています。
 「不見識な中川氏の核発言(10/17)」(NIKKEI NET)

 議論すること自体に何の問題あるのかと思うのですが、日経に言わせると、日本の核武装は軍事的に合理的ではないとほぼ結論が出ているからだそうです。

『 核抑止力を維持するには敵が核攻撃したときに対抗するための第2撃能力が要る。第2撃用の核ミサイルは隠しておく必要がある。日本にはそのための用地がない。潜水艦に配備するとしても海上自衛隊の基地は限られており、探知されやすい。』

 なんだかウソくさい説明です。

 中川発言は議論すべきかどうかということであって、核武装が合理的かどうかではありません。すでに多くの国で議論されているのに、日本だけが沈黙するほうが不自然です。思考停止、議論禁止を主張することは言論機関としてふさわしくありません。

『核武装を議論することが抑止力を高めるとの議論もある。それによって米国が日本に目を向けてくれるとの説もある。「悪い子」をして米国や国際社会の関心を集め、安全保障をせがむ北朝鮮の論理と重なる。』

 日経の社説には、自分の国は自分で守るという最も基本的な考えがありません。何もしない「良い子」であれば、誰かが守ってくれるというのでしょうか。それこそ不見識と言うべきでしょう。国民はそんなことは信じないし、そんなおめでたい人が書く社説もまた、信じることはできません。

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2006.10.16

あのノリミツ・オオニシ氏が英エコノミスト誌に進出か

 「アジアの冷戦」が煮えたぎっている原因が日本であるかのような分析を、英エコノミスト誌がしています。
 「アジアの冷戦」が煮えたぎっている(nikkeibp)

 エコノミスト誌もおかしな記事を書くものだと読んでいたら、どこかで見たような文章が目につきました。

『こうした漫画の中で、日本人は大抵、ブロンドの髪と白人のような特徴で描かれている――これは日本がアジアとではなく、欧米と一体でありたいという長年の願望を反映した癖のようなものだ。一方、韓国人と中国人は浅黒く、粗野で、切れ長の目として描かれている。』

 ひょっとしたらこの著者は最近有名になっている、ニューヨークタイムズ紙のノリミツ・オオニシ氏ではないでしょうか。英エコノミスト誌にも進出しているとは知りませんでした。


 この記事にはいくつかの間違いがあります。「冷え込み」と題している、貿易の伸びのグラフは、明らかに右肩上がりになっています。また、「日本が最初に中国との戦争に突入した1894年から」なんて書いています。お隣の国なのですから千年以上前からやってます。


 民主的に選ばれたヒトラーを自由に論じることができないヨーロッパは、言論の自由がない地域だと思います。この記事を書いている人がヨーロッパ人なのかわかりませんが、日本において、過去の戦争を肯定する本が普通の書店に置かれ、堂々と売られているのが理解できないようです。

 それだけでなく、「迷惑な隣人」たちを批判する本が売られていることも気に入らないようです。ヨーロッパでは出版の自由がないのでしょうか。それとも、この著者自身が当の「隣人」なのでしょうか。

 日本に対しては「愛国的大衆主義のムード」と批判し、中国に対しては「中国では大衆の意見が重要なのだ」と民主的であるかのように言うのも理解できません。

 中国は資本主義社会の仲間であって、正しく成長しているのに、日本がそれに対してやっかみ、警戒して軍備強化を図り、軍事的に攻撃をしかけようとしている、そんな印象を与えるような書き方をしています。

 考えてみれば、ヨーロッパの人が日本の情報を得る場合、ジャパンタイムズとか朝日毎日読売日経といったメジャーな新聞の英語版を参考にしているはずです。ネタ元が間違っていれば、見識のある記事など書けるはずがありません。

 もしこの記事がノリミツ・オオニシ氏によるものでないとすると、どこかで読んだ記事をつなぎ合わせて、東アジア情勢を概説してみましたという程度のものだと思います。英エコノミスト誌は、大局が見えていそうで、実は底の浅いものであるということがよく分かる記事だと思います。

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2006.10.14

特定の団体や個人のための政治を行う民主党

 民主党と連合、「共同宣言」に調印 参院選向け関係強化(asahi.com)

 小沢代表は以前にも公明党にあいさつに行って批判されていました。いろいろな団体をまとめて票固めをしたいのでしょうが、そんな発想は古すぎます。組織は一枚岩ではないし、労働組合員だからといって連合の言うとおりに投票などしません。

 これに対し、安倍首相の所信表明演説は明快でした。

『私は、特定の団体や個人のための政治を行うつもりは一切ありません。額に汗して勤勉に働き、家族を愛し、自分の暮らす地域や故郷を良くしたいと思い、日本の未来を信じたいと願っている人々、そしてすべての国民の期待に応える政治を行ってまいります。』

 日本の最大勢力である無党派層にアピールするのはどちらでしょうか。民主党は政権をとる気などないように見えます。ひょっとしたら2位狙い、野党第1党の確保が目標なのかもしれません。

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2006.10.09

「勝ってよし負けてよし」は誰のため?と意味不明にまとめるフジテレビ

 フジテレビの特集番組「“独占取材”私だけが知っている小泉純一郎」を見ました。飯島秘書官への取材をベースに、未公開写真などを合わせ、5年5カ月の小泉政治をまとめた内容でした。

 リアルタイムで見てきた人にとっては総集編のようなものです。なかなか面白かったのですが、最後の安藤優子氏のまとめコメントが驚くほどひどいもので、番組をぶち壊してしまったと思います。

『「小泉は人生の8割が反主流派だ」これは、ほどんどの時期、権力から遠くにいたということです。総理になるまでは、ずっと負け続けていたという人もいます。だからこそ、どうしたら勝てるかを考え続けてきたというのです。そして小泉総理が出した答えは、「勝ってよし負けてよし」の言葉に象徴される捨て身の姿勢でした。そのメッセージには驚くほどの力がありました。小泉前総理はかってない高い支持率を維持したまま、5年と5か月の政権に幕をおろしました。しかし、「勝ってよし負けてよし」とは、いったい誰のための勝負だったのでしょうか。そして、その勝負につきあってきた国民にとって、本当にそれは「勝ってよし負けてよし」だったのでしょうか。その答えはまだ見えてきません。』

 「勝ってよし負けてよし」は国民のための勝負であったに決まっています。そして、国民が勝利したのです。そんな当たり前のことが、これだけの番組を作れるフジテレビという報道機関には見えてないようです。

 この番組には国民の視点がありませんでした。スポンサー様がすべてであるテレビ局だからかもしれません。小泉氏と飯島氏が何かうまいことをやって国民をだまして味方にしたにすぎないと考えているようです。

 国民に直接話しかけて、支持を得て、実行する。これこそ民主主義でしょう。国民が支持した政策なら失敗しても国民は納得します。真の民主主義を実現したのが小泉政治なのに、フジテレビにはそれが理解できないようです。

 首相が国民に直接語りかけ、国民が投票でそれに応えれば、そこには報道機関は必要ありません。安倍内閣もそれを引き継ごうとしています。そういうことも理解できていないのだと思います。

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2006.10.08

「政府インターネットテレビ」がリニューアル

 国会論戦を部分的・詳細に報道するマスコミは、こういうニュースは意図的なのか、重要性に気付いていないのか、一切伝えません。インターネット関連のニュースでもあるため、INTERNET Watchだけが報じているようです。
 安倍総理メールマガジン創刊、首相官邸WebサイトではRSS配信開始(INTERNET Watch)

『政府インターネットテレビは、画面デザインや番組編成を一新するほか、Macintoshによる動画閲覧にも対応する。首相官邸のWebサイトは、RSS配信を開始するほか、デザインを見やすくするという。』

 政府インターネットテレビ

 見てみると、これまで1から12チャンネルにしていたのを、チャンネル数は変わらず、分類し直して01chから61chに割り当てています。また、ポップアップで出ていたテレビ画面がページ内に小さく収まるようになりました。

 内容はまだ所信表明演説くらいしかありません。しかし、ビデオキャスティングもあり、まずは技術面をアピールする作戦かもしれません。マスコミに無視されている現状では集客は難しいので、まずは技術系サイトで取り上げられるようにしつつ、メールマガジンなどで少しずつ視聴者を増やすしかないと思います。

 コンテンツの充実が重要なので、ぶら下がりインタビューの映像配信はぜひ実現していただきたいです。

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2006.10.06

グレゴリー・クラーク氏の「拉致は捏造」という暴言

 イザ!の古森義久氏のブログで、国際教養大学の副学長であるグレゴリー・クラーク氏が、「日本の(北朝鮮による)拉致という主張は捏造だ」ととんでもない主張をしていることを知りました。
 グレゴリー・クラーク副学長の拉致問題侮日暴言、拡大する。(イザ!)

 グレゴリー・クラーク氏と言えば、長年、上智大学の教授をやっていて、何度も聞いたことのある名前です。Wikepediaによると、多摩大学学長になったあと、政府の教育改革国民会議委員にもなっています。

 そんな人がどうしてこのようなおかしな発言を繰り返すのでしょうか。拉致は北朝鮮自身が認めていることです。60年前の徴用と同じだと主張する人はたくさんいますが、拉致自体を捏造だというのは理解できません。

 グレゴリー・クラーク氏のサイトを見てみました。
 中国は脅威ではないと説き、ライブドアは日本のビジネス界のオウム真理教だったとし、天安門における学生虐殺報道をパック・ジャーナリズムと呼び、日本は近隣諸国と領土領海境界紛争を起こす性向が強いようだと決めつけ、日本の強硬路線が拉致問題解決を遅らせると言い、日本がアジアで孤立を深めているとしています。リベラルな考え方を持っている人のようです。

 こういう思想を持つのは自由ですが、問題なのは、その見方、考え方があとになって間違いだったことが証明されてしまった場合です。もし、中国が台湾にミサイルを発射したら、ライブドアが無罪になったら、北朝鮮が崩壊して新たな拉致被害者が救出されたらどうするつもりでしょうか。この種類の人々がよく使う「スルー」でしょうか。

 2002年の「日本経済再生の唯一の手段はケインズ的財政出動への切り替え」という文章が笑えます。

 「経済失政を繰り返してきた日本。小泉純一郎首相に任せていては手遅れになる。」

 間違いはどちらだったのでしょうか。グレゴリー・クラーク氏は、このような致命的な誤りを犯した文章をそのまま掲載して平気でいます。自分の世界の中で書いているだけであり、それが正しかったかどうかの検証はしていないようです。教授、学長と言われる人がこれでは、子供を大学に行かせる意味があるのだろうかと思ってしまいます。

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2006.10.02

安倍首相が所信表明演説で国民との対話重視を強調

 安倍内閣は国民との対話を何よりも重視すると言っています。所信表明演説も早速、首相官邸ホームページに掲載されています。ビデオも政府インターネットテレビに掲載されています。
 第165回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説

 新聞社などがいろいろ解説していますが、フィルターがかかりすぎています。「カタカナが多い」などという解説は、原文をよむと、単なるいいがかりであることがわかります。

 「はじめに」では、すべての国民のために政治を行うことを明言しています。道路族や経団連や農協や医師会や労組などの特定団体のための政治は行わないということなのでしょう。これは期待したいと思います。

 「活力に満ちたオープンな経済社会の構築」では、あらゆる分野・地域・階層の経済成長戦略を述べています。これらは進行中なので、さらに強力に進めていただきたいです。

 「財政再建と行政改革の断行」では、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げることを目標とし、歳出改革によって増税を抑えることを示しています。
 定率減税が今年で終わり、住宅ローン減税も毎年縮小されており、ゼロ金利も解除されたところで先行きがあやしくなっています。アメリカや中国の経済が減速すれば、日本経済も失速してしまいそうです。この状況で消費税を上げる余裕はなく、歳出削減と国有財産の売却で精一杯でしょう。そのことを認識しているようなので、安倍内閣の経済政策も失敗することはないでしょう。

 「健全で安心できる社会の実現」では、年金、医療、介護、少子化、防犯など、国民の不安に対しての取り組みを説明しています。この中で、現段階でどうみても目標が達成できそうにもない京都議定書についての具体的な政策を示していません。もしかしたら、6%減の目標はあきらめたのかもしれません。

 「教育再生」では、教育の目的を、「志ある国民を育て、品格ある国家、社会をつくること」と定義しています。いまの社会に自分も参加し、やがて中心となって支えていける人間になるために、一生懸命に学ぶ、ということを理想とするのだと思います。
 社会に参加するための準備が教育であるのに、目標とする社会・国家を否定しているようでは、志など持てるはずがありません。日本という、世界的に見てかなり優れているはずの国をなんとか否定しようとする人たちが、特に教師の中にたくさんいます。これではまともに教育ができるはずがありません。安倍首相はその根本に切り込んでいくのだと思います。かなり難しいでしょうが、期待したいと思います。

 「主張する外交への転換」では、現在の外交を変えるのではなく、日米同盟の強化、官邸主導という、小泉内閣での流れをさらに強化することを意味しているようです。
 拉致問題については、「拉致被害者が全員生存しているとの前提に立って、すべての拉致被害者の生還を強く求めていきます。」としています。北朝鮮の全面降伏まで制裁を続けることを意味し、早期の国交正常化は絶望的といえるでしょう。
 新聞記事などでは集団的自衛権について大きく報道されていましたが、原文では「いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な例に即し、よく研究してまいります。」と、ほんの少ししか触れていません。

 「むすび」では、国民との直接対話の重視を強調しています。「ライブ・トーク官邸」を始めるとのことですが、各報道機関はこの部分を意図的に無視しているようです。
 また、日本からの情報発信の重要性をこれだけはっきり打ち出すのはこれまでなかったような気がします。おおいに期待したいと思います。
 憲法改正については、現行の憲法がもはや古臭いものになってしまったことを示唆していますが、大きな目標は示していません。これは残念です。それだけハードルが高いのかもしれません。

 マスコミが具体性に欠けると言うのはその通りだと思います。できれば、小泉内閣の郵政民営化のような目玉があればよかったのですが、それに相当するものはまだありません。まずは小泉改革を継承し、参院選で勝利したところで大目標を提示するのだと思います。それまでは着実な成果を期待したいと思います。

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2006.10.01

拉致被害者家族の帰国は在日朝鮮人の帰国事業と同じだという日経BP

 こんな記事を書く人物が副編集長だという日経BPはどういう雑誌なのでしょう。本質を見極められない者が、記事の取捨選択や内容のチェックができるのでしょうか。これで日経の看板を背負ってビジネスを語ろうというのですからあきれてしまいます。
 「美しい国」は支持されるか 安倍政権の拉致問題解決に必要なもの(nikkeibp)

『 ある青年は生まれ育った国で家族と暮らしてきた。大学にも通い、多くの教師や友人にも囲まれている。ところがある日、実は自分の親は祖国が別にあり、「自由で繁栄するその国」に家族とともに急遽、帰ると言う。友人に十分にお別れの言葉を言う時間もなく、家族とともに海を渡った青年にとって、親の祖国は「外国」。しかしその地に着くと、大勢の人々が「遂に帰国」と騒ぎ立てて迎えた――。 これは、かつての在日朝鮮人の帰国事業を言い表したものではない。拉致被害者の蓮池さん夫妻の子供さんの立場に立てば、こんな見方もできるということだ。』

 生まれ育った国はまともな国なのでしょうか。その国でどういう扱いを受けてきたのでしょうか。自分の意思とは無関係に、スパイにされることになっていたのではないのでしょうか。そして、帰ることになった親の祖国は、その通り「自由で繁栄する国」だったのではないでしょうか。

 在日朝鮮人の帰国事業はこれと同じでしょうか。帰ることになった祖国は、実際はどうだったのでしょうか。

 普通の国民はみんなわかっています。それなのに、なぜ、表面の類似点だけを比較し、同じだと言うのでしょうか。なぜ物事の本質を見ようとしないのでしょうか。

 どんな雑誌も出すのは自由ですが、もう結論がでている話のはずなのに、北朝鮮の論理を何の疑いもなく、そのまま出し、わからないやつはバカだといっているような神経が理解できません。マスコミに思考停止の人間がたくさんいるのか、あるいは北朝鮮シンパがかなり多く巣くっているのかわかりませんが、こういう記事は決して国民に理解されないし、それがわからない雑誌はもう本当に相手にされなくなるでしょう。

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