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2006.05.05

IBMの意図に沿って記事を書く日経と毎日

 IBMが、セキュリティ対策のアンケート調査を世界で行い、結果を公表しています。
 ・「サイバー犯罪への防護策が十分」と答えた比率は日本が15%、世界平均が59%
 ・対策として「不正アクセスを防ぐ侵入検知・防止技術の導入」を挙げたのは日本が22%、世界が30%
 ・日本はウイルス対策ソフト更新など初歩的な対策に重点を置く企業が多い

 これをうけて、各紙が記事を書いています。

 日経は、日本企業、サイバー犯罪対策に遅れ・日本IBM調査の中で、「日本はサイバー犯罪が高度化しているといわれるなか、具体策は遅れている」と解説しています。

 毎日は、サイバー犯罪:「十分な防護対策」企業は15%の中で、「危機意識は持っているものの、実際の対策は手付かずというお寒い現実が露呈したかたちだ」と解説しています。

 アンケートですから、この数字から日本は遅れているとか、お寒い現実が露呈したと言えるわけがありません。本当に遅れているかどうかは、共通の基準を設定した上で、第三者が評価してはじめてわかるはずです。

 一方、IT関連のメディアの記事はちょっと違います。

 ITmediaは、企業の多くは「サイバー犯罪で組織的な犯罪集団が台頭」と認識、IBM調査の中で、IBM発表の数字を解説しているだけで、日本企業が遅れているとは一切言っていません。

 @ITは、日本企業はセキュリティ意識高いが自信ない、IBM調査の中で、「セキュリティ対策に関する日本企業の自信のなさが浮き彫りになった。」と解説しています。

 日本の「サイバー犯罪への防護策が十分」が15%という数字の低さはセキュリティ担当者の主観であり、@ITが言うように、日本企業には自信がないという説明が正しいでしょう。

 同じソースなのに、一般紙は合理的な考えができず、情報提供元の意図に沿って記事を書く傾向があるという例が、またひとつ出てしまいました。

 IT関連のメディアには、日本のセキュリティ対策が他国と比較して遅れていないという知識があるので、このような一般紙の誤りを犯さなかったということもあるかもしれません。

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コメント

 日本には「新聞社社員]はいても「新聞記者]は一人もいない という外国人記者の言葉はどうも真実のようですね。 
 一民間企業社員間の伝言ゲームでしかない文章を「記事」として読まされるなんて我慢なりません。
 彼らには、私が子供の頃 縁日の出店で青いひよこを売っていたテキヤのおにいさんを見習ってもらいたいものです。「青いのはひよこの時だけ、大人になったら普通の鶏になるんだよ。」マスコミ各社の社員達のでまかせに比べて、その正直さが際立ちます。

投稿: 案山子 | 2006.05.06 03:09

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