« 毎日もアメリカを使って靖国批判か | トップページ | 小泉首相の中韓批判を支持します »

2006.01.03

日経BP「チャイナリスクに勝つ」を読んで

 昨年5月の日経BP Tech-On!の特集記事です。中国に進出している日本の製造業がチャイナリスクをどのように見ているかがよくわかります。
 【チャイナリスクに勝つ】 ---「反日デモ」は氷山の一角に過ぎない

『日本の製造業とって何よりも重要なことは,この反日デモが一過性のものではないことだ。反日デモはあくまでも中国のローカルリスクである「チャイナリスク」の“氷山の一角”に過ぎない。反日デモが起きる背景を探り,チャイナリスクの中身を十分に把握する。その上で,チャイナリスクに負けない製造現場を築き,さらにそれを乗り越える体質にしていく。』

 さすがにものづくりの現場は、物事を現実的にとらえています。この特集は10回もの連載となっており、中国進出企業の生の声がわかります。
第1回---怯える日本企業
第2回---狙われた現地工場
第3回---理不尽な理由
第4回---貧富と腐敗
第5回---壊滅するメーカー
第6回---意志疎通の力
第7回---正面を切る対峙
第8回---不良社員の変身
第9回---中国依存からの脱却
第10回---持続的成長への布石

・生産拠点を中国だけに集約すると、操業停止になった場合に致命的な損害になりうる
・従業員とのトラブルやストは、コミュニケーションによって解決できる場合が多い
・現地工場が反日運動のターゲットになっている
・人件費、税金などの中国生産のメリットは次第に小さくなりつつある
・中国に進出した多くの日本メーカーの競争力が、中国メーカーと比べて著しく低下している
・日本から中国への技術やノウハウの流出が止まらない
・中国では工場に対する初期投資が日本と比べてずっと低額であり、作業員の大量解雇は日常茶飯事のため、撤退は難しくない

といった内容で、脱中国依存からさらに進んで、中国からの生産拠点引き揚げを検討すべきとしています。

『中国現地工場で良好なコミュニケーションに努めてトラブルを最小限に抑える一方で,もう一度自社の中国生産によるメリットとデメリットを検証する。その結果,デメリットの方が大きいと分かれば,中国に依存しすぎた分を日本国内で徹底してカバーする。こうした検証を怠って生産拠点を安易に中国に移転させた日本メーカーほど,チャイナリスクの悪影響を受ける可能性が増大する』

 盲目的な日中友好や熱狂的な中国ブームは完全に終わり、今後は個々の企業戦略により、さらなる投資もあるし、中国からの完全撤退もあるということでしょう。現実に目覚めたのであり、今後は無条件に右肩上がりにはならないということだと思います。

|

« 毎日もアメリカを使って靖国批判か | トップページ | 小泉首相の中韓批判を支持します »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2104/7987103

この記事へのトラックバック一覧です: 日経BP「チャイナリスクに勝つ」を読んで:

» 新たなチャイナリスク [九州男児的北京交流部]
「中国の‘汚染’状況」でもチラっと書いたが、外資にとって‘水の問題’が新たなチャイナリスクとして浮上しているそうな。‘水の問題’とは、中国各地で発生している(工場)排水による河川の汚染、工業需要の増加による水不足のこと。電力不足などのエネルギー問題だけ...... [続きを読む]

受信: 2006.01.20 07:13

« 毎日もアメリカを使って靖国批判か | トップページ | 小泉首相の中韓批判を支持します »