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2005.11.19

立花氏、大日本帝国を大いに語る

 「立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」」の今回は、キーワードを「大日本帝国」とし、戦前の話が中心になっています。

薄れ行く記憶と歴史認識 大日本帝国滅亡60年の意味(nikkeibp)

 若い人は生まれていない時代ですし、あまりその時代について勉強していないので、何を言われてもそんなもんかなと思ってしまいます。

『海外の日本の植民地、あるいは半植民地状態の地域に一定期間生活して、異民族を支配する特権階級の側に立つ経験がないと、帝国以前(あるいは以後)の時代との差異がわからないということである。私は、子供ながらにではあるが、そういう身分にあることの意味を実感的に知っている。そういう体験がある人とない人とでは、中国や韓国の人々がよく口にする「歴史認識」の問題の受け取り方がまるでちがってくる。外国で絶対的支配者の側に立つことを経験したことがない人々には、おそらく、支配される側に立たされた人々の気持ちがまるでわからないだろうと思う。』

 立花氏は終戦時5歳なのに、まだちゃんと覚えているのでしょうか。このような体験の有無で「歴史認識」に違いがでてくると言いますが、それなら中国や韓国の若い人も実感的に知らないはずです。彼らは徹底した反日教育で実感的に知ることができるようになったのであり、日本人にも同じ教育が必要だと言いたいのでしょうか。

 戦前の歴史を長々と語り、今の状況はそれに似ていると結論づけるいつものパターンです。今の状況の説明には相変わらず説得力がありません。

『~日本はどう生きていったらよいのか。誰も明確な指針を指し示さないまま、』

 これは小泉首相が先日の日米首脳会談で明確に説明しています。聞かないふりをしているのか、あるいは立花氏には理解できないのでしょうか。

『小泉改革のほとんどが中途半端な仕上がりで、総仕上げどころか、総破綻に終わる可能性も大だし、』

 小泉改革の成果については、経済財政諮問会議の構造改革の進捗状況で説明しています。郵政民営化に時間をとられて改革のスピードが遅くなっていること以外は着実にすすんでいるのではないでしょうか。

『外交課題も暗礁に乗り上げたままのものが多く、』

 外交は相手がいる話なので、やっかいな国の場合は難しいでしょう。日本の軍事力が弱いのも原因のひとつでしょう。立花氏は軍備増強を望んでいるのでしょうか。

『財政改革も、増税以外決め手がないという状況に追い込まれており、』

 誰がやっても増税は不可避でしょう。ではどうすればいいと言うのでしょうか。

『見かけ上安定しているかに見える05年体制、意外に突然の破綻に見舞われる可能性大と私は見ている。』

 どういうプロセスで突然の破綻に見舞われるのか、さっぱりわかりません。立花氏の妄想を読まされている感じです。突然に破綻するはずはなく、その前兆があるはずで、それをひとつひとつ論証するのがジャーナリストの仕事のはずです。
 得意な歴史問題に逃げ、現在の問題の議論ができないでいるなら、その文章を読んでもなんの情報も価値もないと思います。

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コメント

 5歳の大日本帝国臣民 隆ちゃんが中国北京でどのような支配を中国人民に試みたと言うのでしょうか。それとも どんな支配をその円らな瞳に焼き付け、もしくは肌で感じたというのでしょう。「その話作ったでしょう」という物語が始まるいやな予感がします。
 また、5歳の侵略者 支配者 加害者という立場に自分を立たせて ゆうくんご指摘の妄想に説得力を持たせようとする知的退廃は無残という他はありません。とはいえ、立花が解説してみせる日本近代史138年間の 子供じみているとしか言いようのない底の浅い歴史認識を ここまであからさまに見せ付けられると、彼にはこういう手法を取る以外に道はないのだろうとは思います。
 支配経験者が自然の摂理で減る一方の日本には、今こそ大日本帝国の時代を語らねばならないなどと言って自分の本の宣伝をしてますが、「外国で絶対的支配者の経験もたないと被支配者の気持ちは全くわからない」と決め付けているのなら、その気持ちを理解するためには今の日本人がもう一度支配者になる以外に方法がないではないですか。立花の本を読んでも無駄でしょう。馬鹿げているとはこういうことを言うのでしょう。 
 冷戦が終結して不安定になった世界を尻目に安定しているかに見える日本の情勢など 不安定な世界に引きずられて破綻するなどと 立花本人だけは理路整然と語り尽くしたつもりのようですが、アメリカの一極支配体制という 冷戦構造下とは比較にならない世界の安定と言う側面を完全に彼は無視しています。ダチョウが頭を砂に突っ込むように、見たくないものは無かったことにしたいというのなら 商売換えをするべきです。無垢な学生達のためにも。

投稿: 案山子 | 2005.11.19 10:17

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