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2005.10.28

「2006年 長谷川慶太郎の大局を読む」を読みました

 「日本国の世代交代」が始まった! というサブタイトルで、2006年の世界の大局を解説している本です。

 2005年版での予想で外れたものは、
 ・北朝鮮崩壊は近い。
です。また、予想が外れたものの、結果的に的中したものとして、
 ・国内政治は小泉旋風が吹き荒れる。当分選挙がないのと、橋本派の崩壊で構造改革が着々と進む。
があります。

 さて、2006年はどうなるでしょうか。長谷川氏によると、テーマは大きく3つあるそうです。
1.原油急騰はとまるか
 アメリカが省エネに向けて路線転換しており、ゆるやかながら歯止めがかかるようです。
2.ポスト小泉は誰か
 ポスト小泉は小泉しかいないということです。
3.中国崩壊の影響はあるか
 中国は解体・消滅するしかないとのことです。その場合でも、GDPが世界の4パーセントであるため、世界経済に与える影響は小さいそうです。また、日本経済の輸出依存度は10パーセントであり、その中でも中国向け輸出が20パーセント以下のため、日本には影響がないと予想しています。

 長谷川氏の予想は、中国に対しては悲観的で、日米に対しては楽観的なところがあるため、そのあたりをうまく調整する必要がありますが、大局ですから流れさえつかめればいいのだと思います。

 この本の中で一番興味深かったのは、「ブッシュ大統領の「リガ演説」」です。今年の5月9日にブッシュ大統領がラトビアの首都リガで行ったもので、第二次大戦中のヤルタ協定を「歴史上最大の誤り」と批判しています。

 批判の理由は、この協定が見せかけの安定のために小国の自由を犠牲にしたものであり、これによって欧州は分断され、逆に情勢を不安定にしたというものです。日本関係ではソ連の対日参戦、南樺太・千島列島の引渡しなどがありました。
 そしてその意味するところは、アメリカは今後このような過ちを繰り返さず、世界が自由と民主主義を獲得するまで二度と安易な妥協はしないということだそうです。

 そうだとすると、イラクから始まり、北朝鮮、中国についてもこの方針を貫くものと思われます。中国に対して北朝鮮の体制変更を強力に迫るのかもしれません。また、台湾の独立を承認するなど、強烈な圧力を中国に加えるのかもしれません。

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コメント

長谷川氏は、日本人が世界情勢の本質を見極めようとする際、はずしてはならない有識者の一人でしょう。ブッシュ大統領のリガ演説に触覚が敏感に反応するところこそ このブログを訪ねる醍醐味です。この「リガ演説」の重要さに注目している方は、長谷川慶太郎氏 桜井よしこ氏他数えるほどしか存在しません。
 本質を見極める事の難しさなのでしょう。

投稿: 案山子 | 2005.11.02 23:19

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» 長谷川慶太郎―戦争と平和 [毒入りチョコレート]
長谷川慶太郎の「戦争と平和」を読んだ。この本は主にアメリカを中心とした世界の構造について述べている。 漠然とテレビのワイドショーニュースを見ていると、イラク駐留というのはいったい何なのかがわからない。国際貢献なのかアメリカに引きずられているのか、マスコミ..... [続きを読む]

受信: 2006.01.14 21:50

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