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2005.09.28

立花氏が「翼賛選挙だ」と指摘

 「立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」」の新しいエントリは約3週間ぶりです。
衆院選自民圧勝で見えてきた小泉05年体制の危険な兆候(nikkeibp)

 予想を超える自民圧勝の結果にショックを受けたためか、ちょっと元気がない書き出しです。まずは、小泉首相があと1年ではなく、ずっと続くかもしれないと嘆いています。そして、

『政治の世界ではときどき、後から考え直してみると、どうにも訳のわからない考え方が、突然主流になって、どんどん訳のわからない方向に押し流されていってしまうということが起こる。』

と「わからない」を連発しています。しかし最後のほうになると気を取り直し、だんだんと厳しい小泉批判になっています。

 この記事のポイントは最後の部分です。

『この選挙を見て、私が思い出したのは、東条英機首相が昭和17年に行った大政翼賛選挙である。』

 「翼賛選挙」をJapanKnowledge:日本大百科全書で調べてみると、

『東条内閣は総選挙に初めて候補者推薦制度を導入することを決定し、~実際の選考は、内務省、警察および軍部がひそかにつくった「立候補適格者」名簿に基づいて行われた。推薦候補者には翼賛政治体制協議会から選挙資金が分配された反面、非推薦候補者には激しい選挙干渉が加えられ、~』

 とありました。そして、立花氏の結論は、

『今回の選挙における、小泉首相の郵政反対派に対する扱いは、このときの東条の非推薦候補に対する扱いとそっくりである。要するに、法の許す範囲で自民党ならびに政府が与えられる影響力を駆使して、すべての反対派議員の政治生命を抹殺しようとしたのである。』

と、今回の選挙が翼賛選挙と同じではないかと批判しています。

 しかし今回の選挙では、厳しい仕打ちは自民党の造反組に対してのみであり、民主党に対しては何もしていません。さらに、時代背景が全く違うのではないでしょうか。大政翼賛会の結成は昭和15年10月で、この時は日中戦争が始まっていて、太平洋戦争が始まる前の年です。同じというなら、当時の陸軍にあたるものは何で、五・一五事件、ニ・ニ六事件がどれ、治安維持法、国家総動員法はどれなのか指摘すべきでしょう。

 「反対派議員に対立候補を出した」というほんの一部の現象だけを表面的にとらえて、60年前の誰もあまりよく知らない戦争中の話を持ち出し、今ときわめて似てるから今の状況は戦争中のようだ、という論理展開はもう通用しないと思います。

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コメント

>~と思うから…と思う。

小学校から……。

投稿: | 2005.10.01 00:13

>小泉首相はすでにそのレベルに達してしまっている(魔性の力に魅入られ、生涯、権力闘争の世界から逃れることができない)と思うから、小泉首相は自分がすでに持っている権力を、自分からすすんで捨ててしまうなどということは決してないだろうと思う。

今回も期待?を裏切らないなあ…。

投稿: | 2005.10.01 00:11

立花氏の文章

”~と思う”を連呼。

 ……思うって言われても。

”~から聞いた話しで確証はないが”

 ないなら書くなっちゅーに!

”~ネタ元が週刊誌(ポスト?)の記事なので、信じられぬが”

 アンタが信じられないよ…。

投稿: | 2005.10.01 00:10

 桜井よしこのWebサイトysでの記事に
 [民主主義と全体主義は、その本質において必ずしも対立する概念ではない。それらは相通じ合う性質を持つ。民主主義の最も醜悪なケースが、ヒトラーの台頭と彼の暴走を、熱狂をもって支持したナチス時代の全体主義だった。]とあり、小泉政権の独裁暴走の危険を指摘しています。
 北朝鮮のエージェント野中広務がご執心の「人権擁護法案」が自民圧勝のもとで成立してしまうのではないかとの危惧。 8月15日に靖国参拝できない小泉の「国家のありよう」に対する哲学の無さへの不安。立花とは正反対の立場からの小泉批判です。
 Inoueさんが仰る通り 左翼の専売特許である体制批判の論法を保守を自認する人々が、それと承知で使い始めたようです。
 どういうことなのか、考え込んでしまっています。

投稿: 案山子 | 2005.09.30 11:25

 あの文章読みましたが、ひどいものです。
 都合の悪いものを批判するのに、戦前の軍国主義と結びつけるのは左翼の常套手段ですが、立花もその手法を使ってしまいました。評論家として高い評価を得ている人なんだから、もっと別の技を駆使せよと言いたい。

投稿: Inoue | 2005.09.30 02:59

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