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2005.08.11

立花氏が民主党の分裂を予想

 「立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」」が、衆議院解散後の動きについてエントリしています。民営化法案否決を見事言い当てたのですが、その後の小泉人気に少々動揺しているようです。

衆院解散、派閥解体で小泉首相が狙う次の一手(nikkeibp)

 まずは、土曜日の森・小泉会談について分析しています。

『前から小泉首相が森前首相をバカにしきっていて、その政治的忠言説得をすべて拒否してきたことは、よく知られているが、ここまできては森前首相に対して公然たる侮辱を加えたに等しい行為といわれても仕方ないだろう。これが意味するところは、小泉首相は森派と訣別したということだろう。』
『これが森前首相のプライドを心の奥底の奥底で傷つけてしまった可能性は大いにあり、森前首相はこれからの政治の修羅場において本格的な小泉首相の引きおろしの側に走る可能性が出てきた。』

 これは違うでしょう。小泉さんは森派が担いで首相になったわけであり、選挙で負けたら森派のせいにされるかもしれません。そうならないよう、決別したふりをしているに決まっています。選挙に勝てば、森氏は以前のように小泉首相をささえるはずです。

『小泉首相に対する自民党内旧勢力の怨磋の声は党内に満ち溢れ、~そちらの側に森前首相が身を寄せることになると、事態は相当深刻なものになる』

ということで、森前首相が福田康夫前官房長官や安倍晋三幹事長代理を担ぎ、小泉おろしをするのではないかと言っています。森氏にこれが本当かどうか直接聞いたらどうでしょう。聞けば親切に教えてくれるような気がします。結局、土曜日の会談でバカにされたから、森氏が怒って仕返しするだろうという分析です。そんな単純なんでしょうか。

 立花氏は最後にやっと民主党政権の可能性について分析しています。

『小泉首相はそこをどう考えているのか。負けたら、民主党に政権をとらせ、日本でも2大政党制が有効だということを示すことを狙っている説もある。』

 こういう言い方が非常にヘンです。「負けたら、民主党に政権をとらせ」とありますが、負けたら自動的に民主党が政権をとります。小泉首相が民主党に政権を移譲するのではありません。また、2大政党制の有効性を示すという、国民に対する教育のために解散するなどありえません。

『前にも書いたように民主党が選挙に勝って、(単独で、あるいは連立で)政権をとってしまう可能性が現今の選挙区の情勢分析では大いにあるのである。』

 あれ?前半は森前首相が福田氏を担ぐと言っていたのに、今度は民主党が勝つと言っています。いったいどちらなんでしょう。よく読むと、立花氏は、客観的にみて、民主党がかなりの確率で勝つと予想しているようです。それなのに小泉首相が解散、総選挙に踏み切ったのは、民主党も分裂選挙になるように誘導できるからなんだそうです。

『選挙の結果次第で、改憲問題など、民主党の中で統一がとれない問題をもちだし、民主党の一部勢力に小泉首相が声をかけたらどうなるか。党を割って小泉勢力と合流するなら、自民党を完全に再起不能にしたうえで政権がとれるぞと声をかけたら、必ずグラッときて、小泉首相と合流してしまうような流れが民主党の中にある。』

 民主党が政権をとったら、分裂することはないでしょう。小泉首相がどうやって民主党を分裂させられるのでしょうか。自民党は下野して小泉氏は総裁を辞任するのでしょう。
 逆にとれなかったら、岡田代表がやめるので分裂・内紛もありでしょう。小泉首相が分裂させるのではなく、自然にそうなるのでしょう。一方、自民党は現状維持のはずです。

 立花氏のシナリオは選挙やいろいろな手続きやスケジュールなどを無視した、かなりアバウトな論理展開です。小泉首相の失脚と、民主党改憲派の分離という自分の期待をベースに推測を重ねた上の結論のようです。これでは当たるはずがありません。

 まず、事実は何かについて主観を排して追求し、そのあとでいくつかの可能性についてそれぞれどのくらいの確率でありそうなのか、多くの人に納得してもらえるようにわかりやすく説明していただきたいです。

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» 民主党が政権をとったら分裂する可能性はあると思います。 [罵愚と話そう「日本からの発言」]
http://yukun.cocolog-nifty.com/mortgage/2005/08/post_7839.htmlへのTBです。  民主党が政権をとったら分裂する可能性はあると思います。民社党の横光克彦国会対策委員長が民主党に移籍するという、民主党がそれを受け入れるという報道でわかるとおり、民主党は党内に55年体制を抱えた政党です。この体質は、いずれ改善をせまられる政党だと思う。... [続きを読む]

受信: 2005.08.11 03:42

» 立花隆の評論は質が低下している [医学教育のひろば]
 立花隆が日経BPのサイトで連載しているメディアソシオポリティクスがひどい。  記事によっては冴えているものもある。たとえば、ITERにまつわる核融合研究事情は非常に優れた記事だった。USAがいち早くトカマク炉から降りた理由がきちんと説明されている。  しかし、ここのところ立て続けにエントリされている郵政民営化、衆院解散劇の評論がひどいのである。  とくに直近の8月10日の記事は支離滅裂である。 このように考えてくると、自民党内の反小泉勢力は、総力をあげて郵政法案に反対してみても、あれく... [続きを読む]

受信: 2005.08.13 15:34

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