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2005.05.06

立花氏の日本世論批判はおかしい

連休中にもかかわらず「立花隆の「メディアソシオポリティクス」」に新作がアップされています。

小泉首相はドイツ型謝罪で中国・韓国との関係修復急げ(nikkeibp)

まとめると、
・中国と韓国は、ドイツ型の謝罪を求めている。
・若い人は知らないだろうが、日中戦争がはじまった時期も反日暴動があり、いま日本に広まりつつある空気は、ほとんどそれに近いものがある。
・小泉首相の靖国参拝がつづくかぎり、日本が平和愛好国家とは見られない。
・日本は歴史認識が欠けている世代が多数派になっており、日中両国が衝突する可能性がある
といったところでしょうか。

繰り返しの謝罪や靖国神社のA級戦犯分祀が必要であれば、小泉首相にどんどんやっていただきたいと思います。

しかし、最近の日本の世論についての批判には疑問があります。
立花氏は、日本の国民感情の変化を嘆いています。今の中国に対して反感を持つことは、戦前の誤りを繰り返すことにつながると言うのです。

最近の週刊誌のセンセーショナルなタイトルには、ついに「暴支膺懲(ぼうしようちょう)」の一語さえ飛び出している。若い人は知らないだろうが、この一語こそ、日中戦争がはじまった時期、日本人にみな、中国に対して戦争を仕掛けることは当然と思いこませたスローガンである。意味は、「無茶苦茶に乱暴しまくる中国をこらしめるべし」である。あの頃、中国全土でいまの何倍もすごい反日暴動の嵐が燃え広がっていた。それはしばしば暴動に近いレベルになった。日本商品の排斥はもっともっと激しかった。実害を受けた、日本人、日本商人、日本企業は沢山あった。死傷者も少なからず出た。「暴支膺懲」の声は日本中に広がっていった。であるが故に、日中戦争がはじまったとき、日本人の多くは事態を憂慮するのではなく、溜飲を下げたのである。

なるほど、反日暴動がおこったという点では昔と今は似ています。しかし全く同じなのでしょうか。日本はこれを口実に中国に攻め入ろうとしているでしょうか。さらに、
・日本と中国のどちらが独裁政権か。
・どちらが周辺地域を武力で脅しているか。
・どちらが核兵器を持っているか。
・どちらが人権侵害しているか。

と考えると、明らかに戦前とは状況が違います。

立花氏はあまりにも知識があり、歴史をよく知るがゆえに、過去をベースに現在と将来を考え、同一視してしまっています。周りの人が「昔と今は違うのでは」と言っても、「歴史を知らないお前に何がわかる」と自分の間違えを決して認めないのかもしれません。

今の若い世代は、小泉首相以上に歴史のことを知らないから~

と、誰よりも自分が一番知っているように言っています。知識が一番あるからといって現状を正しく認識でき、将来を正しく見通せるとは限らないという、いい例だと思います。

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コメント

 私儀、立花隆氏の刊行物はよく読んでいますので、興味深く読ませてもらいました。

>>知識が一番あるからといって現状を正しく認識でき、将来を正しく見通せるとは限らないという、いい例 <<

 上、同感です。 同氏は、言われてみますとそういう傾向がありますね!

投稿: Gくん | 2006.01.18 18:05

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